ローファットダイエットのやり方徹底解説
宇都宮にあるパーソナルジム「YAMAGISHI-GYM」代表の山岸です。
今回はローファットダイエットのやり方を徹底的に解説したいと思います。
ローファットダイエットは、三大栄養素の炭水化物、タンパク質、脂質のうち、あぶらぶんの脂質をなるべく摂らないようにするダイエットのことで、低脂質ダイエットとも言われています。
ダイエットで一番やっちゃいけないこと、それは体脂肪だけじゃなくて筋肉も一緒にガンガン落としてしまうことです。これをやってしまうと、いざ痩せたとしても代謝が下がって以前よりも太りやすくなってしまったり、たるんだような締りのないカラダになってしまったりします。
ただ、このローファットダイエットは科学的に筋肉量を減らし辛い方法だと言われていて、ケトジェニックダイエット、つまり糖質制限ダイエットと並んで、かなり効果の高いダイエット法になります。私のクライアントさんもローファットダイエットと筋トレを組み合わせて実践していただき、筋肉量を守りつつ、体脂肪だけをガッツリ減らすことに成功しています。
今回の動画ではローファットダイエットについてしっかり解説していきますので、誰でもちゃんとしたローファットダイエットができるようになれます。最後までしっかりと見ていってください。
目次
ローファットダイエットのメリット
まずローファットダイエットのメリットを紹介します。1つ目は筋肉の分解を極力抑えることができるという点です
ダイエット中ってどうしても体内の糖質が少なくなるんですが、そうなるとアミノ酸から糖質を作ろうとします。アミノ酸はタンパク質から作られます。で、筋肉って主に何で作られているかというとタンパク質ですよね。なのでダイエット中は筋肉が分解されて糖質に変わりやすいというわけなんです。
ただ、ローファットダイエットでは、主に脂質を制限し、米やパン、麺、イモ類などの糖質源はある程度積極的に摂っていくので、体内に糖質が少なくなることを防ぎ、筋肉の分解を起きにくくさせて、それにより筋肉をしっかり守っていくことができるというわけなんですね。
メリット2つ目は、日本人の食生活に合っている点です。
日本人の主食はお米ですよね。大多数の方がそうだと思います。ケトジェニックダイエットの場合は主食のお米は基本的に食べることができません。
しかしローファットは糖質を食べてOKなので、お米を食べることができます。その主食であるお米を食べられるということは、大幅な食生活の変更の必要がなく、そういった意味では精神的にケトジェニックよりも楽に感じるんじゃないのかなっていう印象はあります。
あと米だけじゃなくて、例えばパンとか麺とか、そういった日常的に主食で食べているものも、脂質の量、あぶらの量ですね、に気をつければ食べることができちゃいます。
また芋類とか果物とかそういったものを食べたい方とか日頃食べている方っていうのもローファットであれば可能になりますね。
こういったことを考えるとローファットは日本人の食生活に合っているということがいえると思います。
メリット3つ目は、腸内環境を崩しにくいという点です。
米やパンや麺といった糖質源となる食材のほとんどっていうのは食物繊維を含んでいます。ケトジェニックダイエットの場合は糖質減となるものを食べることができないため、食物繊維を取る量がかなり減ってしまいます。
食物繊維というのは、腸内の善玉菌のえさになったり、便のカサを増やして、便通を促したりする効果があるので、食物繊維量が減ってしまえば、腸内環境が悪化してしまう可能性も増えてしまうということです。
腸内環境が悪化すれば便秘にもつながりますね。僕も経験がありますがダイエット中の便秘というのは非常にツライです。またダイエットにも悪影響を及ぼします。
ですが、ローファットダイエットであれば糖質源を取ることで、食物繊維量も確保しやすくなり、大きく腸内環境を乱すことなくダイエットができる可能性があがります。
ローファットダイエットのデメリット
逆にデメリットを紹介します。
デメリット1つ目がケトジェニックダイエット、つまり糖質制限よりもローファットダイエットのほうがダイエット効果が若干低くなる傾向にあることです。
2007 年 に JAMA に 掲載 さ れ た 研究によると、総摂取カロリーの17%が糖質から摂ったローカーボダイエット、一般的なケトジェニックのやり方よりは取っていますが、結構な糖質制限ですよね、これと総摂取カロリー10%が脂質から摂るローファットダイエットと12か月間比べたところ、糖質を抑えた方は約5㎏のダイエットに成功し、脂質を抑えたローファットダイエットは約2㎏にとどまったそうです。
12ヵ月でこれだけのダイエット幅なので、僕らに直接当てはまる結果ではないと思うんですが、他にも糖質制限有利な研究がいくつか見つけられたので、人によると思いますが、短期間で大幅にダイエットしたいという方はもしかしたらケトジェニックダイエットの方が向いているかもしれないです。
デメリット2つ目が、外食の店、メニュー選びに苦労するという点です。
その理由として、外食のメニューっていうのはものすごい脂質、あぶらたくさん入っているものが多いんですね。イタリアンやフレンチ、中華、居酒屋のほとんどのメニューも脂質が多いです。
なので個人の外食の好みとかにもよると思うんですけれども、ローファットだとなかなか店選びとか、メニュー選びに苦戦するのかなと思います。
デメリット3つ目が、空腹感を感じやすいという点です。
ローファットはヘルシーな食事になりがちなので、食事に満足感を得にくいだけではなく、ケトジェニックよりも空腹感を感じやすいといわれています。
ただ私の経験上、厳密なケトジェニックは単調な食事になるんですね。なので食事にちょっと楽しみがなくなったりだとか、空腹感はないんですけれども、時々めちゃくちゃ甘いもの食べたくなるような経験もしたことがあります。
なので食事の満足感とか空腹感とか、そういったことに関してはもしかするとその方の今までの食生活とか
育ってきた環境による個人差が大きいのかなという思います。
具体的な三大栄養素(PFCバランス)の割合
次に具体的な三大栄養素の割合について、お伝えしていきます。
ローファットだけではなく、ダイエットにおいてこの三大栄養素の割合を適切に設定することが成功の秘訣です。
ローファットには色々な設定方法があるんですが、簡単でオーソドックスな方法だといわれているのが、一日の目標カロリーの60%が糖質で30%がタンパク質、10%が脂質に設定する方法です。
糖質:たんぱく質:脂質=6:3:1ということですね。
例えば一日の目標カロリーが1500kcalだとすると、糖質は60%なので900kcal摂取することになります。
糖質は1g4kcalなので、900kcal÷4kcalで225g、つまり1日の糖質は225gに設定するということになります。
タンパク質は1500kcalの30%なので450kcal。タンパク質も1g4kcalなので、450kcal÷4kcalで112.5g、つまり1日のたんぱく量は約110gに設定するということになります。
脂質は1500kcalの10%なので150kcal。脂質は他の三大栄養素と違って1g9kcalなので、150kcal÷9kcalで16.6g、つまり1日の脂質量はだいたい20gに設定するということになります。
こうしてみると、かなり脂質をを抑えていかなければならないことが分かるかなと思うんですけれども、ただ脂質を減らしすぎるとホルモンのバランスが崩れる可能性があります、なので特に痩せ型の女性の場合には生理が止まってしまったりする可能性があるので注意が必要です。
あまり長期間ローファットを続けすぎないで、2~3か月くらいで一旦ローファットを切り上げるみたいな対策も良いですし、脂質量を10%ではなく、20%や25%と増やしてあげてもいいと思います。その際には、脂質の割合を増やした分、糖質の割合を減らしていくようにしてください。
ローファットダイエットおすすめ食材集
続いてローファットにオススメの食材をお伝えしていこうと思います。
ローファットは脂質を極力取らないこととたんぱく量をしっかり確保することが重要になるので、主要なたんぱく源である肉や魚の種類や部位には気を付ける必要があります
例えば肉ならささみとか鶏胸肉の皮を剥いだものが、脂質が少なく高たんぱくでおすすめの食材になってきます。
豚肉とか牛肉をチョイスする場合っていうのは鶏肉と比べて脂質量が多くなってしまいますので注意が必要です。例えば脂身なしのモモ肉やヒレ肉というところを少量ですね、量に気をつけて食べていただきたいかなと思います。レバーも脂質が少なくて優秀ですね。
また牛肉は和牛よりも輸入牛のほうが脂質が少なくてローファットに適しています。
次に魚介系なんですけれども、エビとかカニとかイカ、タコ、ホタテのような貝類は、脂質が少なくてとても優秀な食材になります。
魚は白身魚やマグロの赤身とかあとはカツオとか、こういったものが脂質が抑えられていてローファットと相性がかなりいいです。
ただ、魚のあぶらって非常にダイエットにも健康上にもメリットがあります。皆さんも一度は聞いたことがあると思いますが、EPA・DHAといわれる栄養素ですね。
なので、EPAやDHAが豊富に含まれる青魚類を1日1食とか、あるいは2日に1食食べても良いのかなと思います。サバとかイワシとかニシンなど代表的な青魚ですね。
また卵は全卵で取ってしまうと1個当たり5gくらいの脂質量が取れてしまうので、個人の1日の脂質設定量にもよるんですが、全卵で食べる場合には、1日に1個程度くらいに抑えておいて、もしもっと食べる場合には、卵白から食べられると脂質を抑えられると思います。
通販であれば、卵白だけを取り寄せることができるので、それを使って少量の調理あぶらで卵焼き等を作って食べることもできます。
調理あぶらの種類ですが、オリーブオイルを使用してフライパンに引いたら例えばティッシュとかキッチンペーパーで拭き取ってから、加熱処理をすると余計な脂質を抑えられて良いのかなと思います。
またスプレータイプのオリーブオイルを使用すると、脂質がかなり抑えらえますしフライパンに吹きかけるだけなのでとても便利です。
乳製品の脂質も気をつけましょう。無脂肪ヨーグルトとかカッテージチーズとか脂質が抑えてある乳製品をなるべく脂質をとらないようにする工夫が必要です。
続いて主食である糖質源について、何を食べたらいいのか説明していきます。
糖質源はなるべく精製度の低い炭水化物、つまりGI値の低いものを選ぶのがおすすめです。GI値が低いものを選ぶことで食物繊維やビタミン、ミネラルも多く取れますし、腹持ちも良くなるので、空腹感も起きづらくなると思います。
代表的な食材だと、オートミールとかさつまいも、それからそばとか発芽玄米とかこういったものから主食を選んでもらって糖質を摂取するということが理想になります。
また白米やじゃがいも冷やすことによってレジスタントスターチっていうものが増えるんですが、これが増えることによってGI値が低くなるので、主食を冷やして食べるということも効果的だと思います。
ただ、ローファットダイエットの良い所っていうのは糖質を摂っても大丈夫な点になりますので、脂質があまり含まれない糖質減であればご自身の糖質の1日の設定範囲内であれば、ある程度好きなものをチョイスしてあげればいいんじゃないのかなぁと思います。
次に調味料について説明します。
調味料を選ぶ時のコツとしては、脂質があまり含まれないものを選ぶことはもちろんですが、糖質、特に砂糖や果糖ブドウ糖が多く入っているものもできれば避けていきたいです。結構、調味料からの余計なカロリーってバカにできなくて、しかも調味料ではお腹は満たされないので、できればカロリー自体がほとんどない調味料をおすすめします。
例えば塩とか酢とか醤油、味噌、出汁やスパイスとかハーブ系とかが良いですね。個人的にはステーキスパイスがめちゃくちゃどの食材にも合うので重宝しています。
ドレッシングもスパイスをかけて食べられたらこれは理想ですね。ドレッシングを使うにしてもシーザーとかごまドレじゃなくて、若干砂糖は含まれてしまいますがノンオイルドレッシングを使って脂質を抑えていけるといいと思います。
あと重要なことですが、脂質量の計算で厳密に行うと結構面倒くさいので、今回お話させていただいた脂質の少ない食事を頭に入れておいて、それらの食材を中心に食事を構成するって言うだけでも効果の方が出てくるかなと思います。
今回はローファットダイエットの基礎についてお話しました。
ローファットダイエットの別のブログも良ければ読んでみてください。