糖質制限ダイエットのやり方徹底解説!

ケトジェニックダイエット
今回は糖質制限ダイエット、特にケトン体を主なエネルギーとするケトジェニックダイエットについて解説していきたいと思います。
 
 
ダイエットを始めたはいいけど、なかなか体重が減っていかないとか、筋肉まで減って代謝が前より下がった、たるんだ気がするなど多くの人が感じたことがあると思います。
 
 
ただケトジェニックダイエットは、科学的にかなりダイエット効果の高い方法です。僕が知っている中では、おそらく一番効果があるんじゃないのかなと思います。
 
 
僕が今までダイエット指導をしてきたたくさんのクライアントさんにもケトジェニックダイエットを行っていただきましたが、ほとんどの方がかなりダイエットできましたし、体組成計で測定しても筋肉量を減らさずに代謝が高いままダイエットすることができています。
 
 
それを今回誰でもわかるように初心者向けに解説していきます。この動画で話すことをしっかり実践してもらえれば、誰でもしっかりダイエットできるはずです。
 
 

目次

糖質制限ダイエットとは?

 
 
まず糖質制限ダイエットとはどういったものなのかというと、糖質源となるものをなるべく取らずに、体脂肪を落としていくダイエットのことです。糖質源ってどういうものがあるのかというと例えばお米やパン、麺類などの日頃主食にしている食材やイモや果物、お菓子や清涼飲料水に使われている砂糖などが挙げられます。
 
 
よく炭水化物と糖質の区別がついていない方がいますが、炭水化物は糖質+食物繊維の総称です。食物繊維は基本的にカロリーを持たないと考えて良いので、ダイエットの時はどんどん摂取してOKで、もちろん糖質とは区別してください。
 
 
なので例えば炭水化物が20gと書いてあっても、食物繊維が15g入っていれば、その食品の糖質量は5gということになります。良く低糖質のパンや海外のプロテインバーは炭水化物は多いけど、実質の糖質は少ないというような表記になっているので、糖質制限ダイエットを行う場合には、炭水化物と糖質の区別はしっかりとつけるようにしてください。
 
 
そしてこの糖質をできるだけ少なくして、ケトン体を主なエネルギーとするダイエットを「ケトジェニックダイエット」と言います。
 
 
それではまず、ケトジェニックダイエットのメリットを3つ紹介します。
 
 

ケトジェニックダイエットのメリット

 
 
メリット1つ目は、筋肉の分解を極力抑えることができるということです。
 
 
筋肉を減らさないようにダイエットをすることで、基礎代謝が高く引き締まったカラダを作ることができますね。
 
 
ダイエット中は、カラダのエネルギーレベルが低くなるので、代わりに糖新生といって、体内のアミノ酸などから糖質を作ろうとします。
 
筋肉もアミノ酸から作られています。なので糖新生によって筋肉も分解され、カラダに足りない糖質の材料になってしまうわけです。しかも身体にとって筋肉というのは各臓器よりも重要度が低いため、より糖新生の対象になりやすいのです。
 
 
しかしケトジェニックダイエットでは、ケトン体という物質を糖質の代わりのエネルギーとして使うことができるので、糖新生が起きにくく、筋肉の分解を抑えることができます。
 
 
ケトン体とは簡単に言ってしまうと体内にある脂肪や摂取した脂質が代謝されることでつくられる物質です。通常このケトン体は米やパンなどの糖質を摂取している場合には、血液中にはほとんど存在しません。
 
 
しかし体内の糖質が限りなく少なくなったときに、ケトン体が作られて、糖質の代わりにエネルギーとして使用することができるいようになります。
 
 
ただ、糖質を限りなく少なくする必要があるので、中途半端な糖質制限はケトン体を主要なエネルギーにすることができません。なので、中途半端な糖質制限は糖新生が起こりやすく、筋肉も減りやすくなってしまうということです。
 
 
体重をただ落としたいのなら、緩い糖質制限で筋肉と体脂肪両方を減少させれば、体重の減りも早いかもしれないです。
ですが、筋肉が減少して基礎代謝が下がるとリバウンドのリスクが増します。
 
 
また、筋肉が減ればたるんだ様なカラダになりますし、カラダの動きも悪くなります。カラダの不調も起きやすくなるでしょう。
 
 
ケトン体を主なエネルギーとして使用することができるケトジェニックダイエットであれば、糖新生を防ぐことができ、筋肉の分解をしっかり抑えながら、ダイエットしやすくなります。
 
 
続いてメリット2つ目は、空腹感を感じにくいということです。
 
 
一般的なダイエットや中途半端な糖質制限はケトン体をうまく作ることができず、血糖値が低下して、エネルギー不足や空腹感にさいなまれることがよくあります。
 
 
ただ、ケトジェニックの場合は脂質からケトン体を作り出しエネルギーを生むことができるので、血糖値の低下を防ぎ、空腹感を感じにくいといわれています。
 
 
私のクライアントさんでも、脂質を制限するローファットダイエットを行っている方よりも、ケトジェニックダイエットを行っている方のほうが、空腹感をあまり感じずにダイエットができている印象があります。
 
 
ダイエット中にいつも空腹感を感じて困っている方は、ケトジェニックを行うことで空腹感をそれほど感じずにダイエットを進めることができるかもしれません。
 
 
最後にメリット3つ目ですが、それはアンチエイジング、動脈硬化などを予防する健康上のメリットが多いということです。
 
 
この健康上のメリットは様々な研究からわかっています。
 
 
例えば、善玉コレステロールの割合をすごく高めたり、活性酸素である過酸化水素の発生を減らしたりだとか、認知機能の低下を防いだりもします。
 
 
つまりケトジェニックは、若返り効果が非常に高いということです。
 
 
私のクライアントさんでもケトジェニックを行ってから、健康診断の数値が改善したり、疲れなくなって若返ったような気がすると言っていただける方も、たくさんいます。
 
 
ぜひ、ダイエット効果だけでなく、アンチエイジングなどの健康上のメリットもたくさん欲しいという方は、ケトジェニックにチャレンジしてください。
 
 
以上がケトジェニックの主なメリットになります。続いて、逆にケトジェニックのデメリットも3つお伝えしていきます。
 
 

ケトジェニックのデメリット

 
 
デメリット1つ目は、ケトン体がしっかり出るまでの間は、ケトフルーという症状が出る可能性があるということです。
 
 
例えば、頭がボーっとしたり、頭痛が出たり、眠りが浅くなってしまったりといった症状で、これはケトジェニック初期にカラダがうまくケトン体をうまく分泌することができないために起こるとされています。
 
 
なので、糖質の摂取をしっかりと抑え、カラダがケトン体を上手に出せるようになれば、一般的にはケトフルーの症状は治まるといわれています。
 
 
続いて、デメリット2つ目は、腸内環境が悪化して便秘になってしまうかもしれないということです。
 
 
なぜかというと、ケトジェニックは糖質源をほとんど摂らないので、糖質源から本来摂っていた食物繊維がガクッと減ってしまうからです。
 
 
食物繊維は便のカサを増やしたり、善玉菌のエサになったりしますが、それらがほとんど入ってこないと、便がうまく作られず便秘になってしまったり、腸内に悪玉菌の割合が多くなり、ダイエットや美容、さらにメンタルにまで悪影響を及ぼす可能性があります。
 
 
ただ、これには個人差があって、ケトジェニックで全く便秘にならない方もいれば、ローファットダイエットでしっかり糖質を摂っているにも関わらず、便秘になってしまう方もいます。
 
 
どちらにしろ食物繊維は非常に大切なので、ケトジェニックは食物繊維の摂取量が減ってしまい、便秘になりやすいということは、しっかりと頭に入れておいて、そうならないように対策を取っておくことが大切です。
 
 
 
最後にデメリットの3つ目ですが、それは意外と食事にお金がかかるということです。
 
 
ケトジェニックは厳密にやろうとすると、脂質は良質な青魚のあぶらやナッツ類、アボカド、またケトン体を効率よく作るためにMCTオイルを必要としたりします。
 
 
もちろん、安価な鶏肉の皮付きや卵を使ったり、脂質源としてマヨネーズを使っても良いのですが、より健康的にダイエットを効率よく進めようとすると、さっき言ったような食材を使ったほうが良いのは間違いありません。
 
 
また、食物繊維量を確保するために、通常よりも野菜を多く取る必要もあります。
 
 
脂質を抑えるローファットダイエットは、基本的に低脂質な鶏肉とお米があればできてしまいますが、ケトジェニックはしっかりやろうとすると、意外とお金がかかるということも頭に入れて置きましょう。
 
 
次に具体的な三大栄養素の割合について、お伝えしていきます。
 
 

三大栄養素(PFCバランス)の設定方法

 
 
ケトジェニックだけではなく、ダイエットにおいてこの三大栄養素の割合を適切に設定することが成功の秘訣ですので、しっかりと聞いてください。
 
 
ケトジェニックには色々な設定方法があるんですが、簡単でオーソドックスな方法だといわれているのが、一日の目標カロリーの60%が脂質で30%がタンパク質、10%を糖質に設定する方法です。
 
 
脂質:たんぱく質:糖質が6:3:1ということですね。
 
 
例えば一日の目標カロリーが1500kcalだとすると、脂質は60%なので900kcal摂取することになります。
 
 
脂質は1g9kcalなので、900kcal÷9kcalで100g、つまり1日の脂質は100gに設定するということになります。
 
 
タンパク質は1500kcalの30%なので450kcal。タンパク質は1g4kcalなので、450kcal÷4kcalで112.5g、つまり1日のたんぱく量は約110gに設定するということになります。
 
 
糖質は1500kcalの10%なので150kcal。糖質も1g4kcalなので、150kcal÷4kcalで37.5g、つまり1日の糖質量はだいたい35gに設定するということになります。
 
 
糖質35gということは、一日にだいたいコンビニのおにぎり1個くらいしか食べられないということです。
 
 
しかも、糖質をどんなに抑えようと思っても野菜や調味料などから微量な糖質の摂取は避けられないので、実質35gの糖質量というのは、米やパン、麺、果物やイモ類などの糖質源をほぼ口にできないと思ったほうが良いです。
 
 
また、タンパク量110gも慣れていない方にとってはかなり大変な数値となります。なので、多くの方がプロテインを活用して一日のタンパク量を補おうとします。
 
 
しかしプロテインは多くの場合、脂質をかなり低く抑えてありますので、プロテインに頼っていると今度は脂質が足りなくなってきます。
 
 
なのでプロテインを活用している方は特に、脂質の確保が大変になると思ってください。
 
 
続いてケトジェニックにオススメの食材をお伝えしていこうと思います。
 
 

ケトジェニックおすすめ食材

 
 
ケトジェニックは、基本的にタンパク質と脂質を大量に摂取しますので、肉、魚、卵、ナッツ類、オイルが主なタンパク源と脂質源になります。
 
 
また、腸内環境を整えるために葉物野菜をしっかり食べて食物繊維量を確保する必要もあります。
 
 
乳製品は砂糖が添加されていない牛乳やヨーグルトはNGですが、糖質がほとんどない豆乳のヨーグルトやチーズであれば食べることはできます。
 
 
逆に食べてはダメなものは、当たり前ですが糖質を含む食材です。
 
 
糖質の代表的なものは、穀類(米やとうもろこしなど)、パン、麺類です。これらはケトジェニックダイエットの場合、食べることができないと考えてください。
 
 
また、果物やイモなどの根菜類、糖質が含まれているような飲み物(清涼飲料水)や食べ物も、ほとんど口にすることができないでしょう。
 
 
意外と盲点なのがタマネギです。少量なら大丈夫ですが、食物繊維をたくさん摂ろうとスープなどに大量に投入してしまうと、結構な糖質量となってしまいます。
 
 
その他にも食材を選ぶ際には糖質が含まれているのか確認する必要が出てくるでしょう。
 
 
おすすめのタンパク源ですが、安く済ませたい場合には鶏もも肉や胸肉の皮付きがおすすめです。皮付きで食べることで、同時に脂質もある程度取ることが出来ます。
 
 
卵も値段も安く、高たんぱくで脂質も結構取れるのでおすすめです。特にゆで卵にしておくと、冷蔵庫から出してさっと食べられたり、持ち運んでおにぎり感覚で食べられるので、手軽さもかなり魅力です。
 
 
また、牛肉や豚肉もケトジェニックの場合、問題なく食べることができます。特にタンパク量の確保にプロテイン結構使っている場合は、脂質量がどうしても足りなくなる傾向にあるので、あぶらの多い牛肉や豚肉を選ぶのもひとつの方法です。
 
 
次におすすめの脂質源です。
 
 
ダイエットや健康的に有効な脂肪酸を摂りたいとなると、オレイン酸やオメガ3ですね。このオレイン酸やオメガ3は体脂肪の蓄積を抑えたりなど体重増加のリスクを下げる効果があります。
 
 
これらの代表的な食材は、オリーブオイルやナッツ類、青魚です。
 
 
ただ、これらの脂肪酸は酸化しやすく、この酸化が健康に悪影響を与える可能性もありますので、ビタミンEもしっかり摂ってください。
 
 
ビタミンEはアーモンドによく含まれています。また、アボカドにも含まれていて、アボカドにはさらにオレイン酸も含まれています。手軽にサプリメントからの摂取も検討してもよいでしょう。
 
 
オリーブオイルは熱に強いので主に加熱調理で使っていくことができます。エクストラバージンで、小さい遮光瓶に入っているものだと、酸化のリスクも下げることができるのでおすすめです。
 
 
ナッツ類はクルミが一番良いでしょう。
 
 
理由は他のナッツ類よりもオメガ3と6のバランスが良く、フラボノイドや抗酸化物質がかなり多いからです。アンチエイジングや認知機能への効果が非常に高く、もちろんダイエット効果も抜群です。
 
 
青魚はオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているサバが良いでしょう。サバ缶を大量に買いだめしておくと、調理の手間もそこまでなく、酸化のリスクもあまりないので、青魚はサバ缶をおすすめします。
 
 
そしてケトジェニックの強い視方が中鎖脂肪酸です。中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸よりも10倍ケトン体を作りやすく、また体重減少効果も高い栄養素です。
 
 
おすすめ食材はMCTオイルやココナッツオイルです。ただ、ココナッツオイルは味やにおいにクセがあり、苦手な人もいます。
 
 
MCTオイルでしたらほぼ無味無臭ですので、何の料理にも合うでしょう。お腹を下さないように1日5gから始めて少しずつ量を増やしていけると良いと思います。
 
 
次に野菜類、食物繊維ですね。ケトジェニックの場合は糖質を取れないので食物繊維量が激減します。なので、腸内環境を良い状態に保つためにも、しっかり食物繊維は取ることをおすすめします。
 
 
おすすめ食材としては、ブロッコリーやほうれん草、海草、キノコ類などの食物繊維が豊富な食材です。アボカドも食物繊維が豊富です。
 
 
また、多少の糖質が含まれてしまいますが、納豆も1日に1パック程度であれば、タンパク質と食物繊維が摂れ、さらに納豆菌により腸内環境を整えやすくなるのでおすすめです。
 
 
食材ではないのですが、水はとにかく大量に飲んでください。水の必要量は体重/20ℓで計算できますので、ぜひ計算してみましょう。
 
 
かなりの量になると思いますが、ケトジェニックではカラダの水分量がかなり減ってしまい代謝が悪くなるので、とにかくしっかり飲んでください。
 
 
また冷たい水は30mlで1Kcalのエネルギーを消費しますので、3リットル飲めればそれだけで100Kcal消費できるところも嬉しいポイントです。
 
 
さらに水をしっかり飲むことは先ほど少し話したケトフルーの予防にもつながります。ケトフルーの予防策としては、しっかり水を飲む、MCTオイルを摂取する、ミネラルを補給する、よく寝る、このあたりを抑えて置きましょう。
 
 
他にも糖質制限に関してのブログを書いていますので、興味がある方は読んでみてください。